スルタノフ情報を調べてみると、スルタノフと親交があった方々からの過去の写真などに関する投稿を目にすることがあります。こちらは、
Alexei Sultanov という Facebook のコミュニティに対して、写真がタグ付けされたものです。
(コミュニティに入らないとアクセス出来ないかもしれませんし、ひょっとすると写真にタグ付けされている誰かと知り合いでないと見れないかもしれませんが、写真自体にはそれほど価値があるものでもないと思います)
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ここには、O.T.S というお揃いのTシャツを着た4人(お揃いといっても、それぞれ自分のイニシャルと役割が入っていて微妙に異なる)が写っています。
A.S. THE PRESIDENT OF O.T.S というTシャツを着たスルタノフが写っており、一緒には、Alexander Korsantia氏、George Vatchnadze氏、Maxim Mogilevsky氏が写っています。
これは歴史的にも面白い写真でありますし、またスルタノフが仲良くしていた同世代の一流ピアニストがわかる、という意味でも興味深いです。
このO.T.Sですが、Outstanding ... という意味なのかと想像したりもしますが、メンバーのモギレフスキー氏によると、「コンクールでよい結果を残せなかったメンバーの集いで、アレクセイはチャイコフスキーで残念だったからプレジデントになった。O.T.Sという略語が何かは、とても言うことは出来ない」とのことです。
とはいっても、有名コンクールの勝者を含む、なかなかの豪華メンツです。彼らの音楽を聴くことで学べることも思いますので、O.T.S の残りのメンバーもご紹介したいと思います。
Alexander Korsantia氏は、シドニーとルービンシュタインを優勝した素晴らしいピアニストです。スルタノフの葬儀サービスにも出席していますし、スルタノフ自身がお気に入りのピアニストであったと話していたことがあり、最も仲の良いピアニストの1人だったと想像されます。
録音では、ストラヴィンスキー=アゴスティ=コルサンティアの火の鳥があります。ラ・ヴァルスのピアノ編曲も楽譜出版されているそうです。教育者としても活躍されていて、YouTubeには興味深いレッスンビデオなどもあります。

George Vatchnadze氏もジョージア出身のピアニストで、現在はシカゴで教えられているようです。今年の年初は日本で過ごされたようです。
プロコフィエフの録音があるようです。YouTubeでもいくつか音源があるようです。


Maxim Mogilevsky氏は、こちらの
ロシアピアニズムの本でも紹介されていますが、よく来日された、あちこちの音大でマスタークラスをされています。ナウモフ門下であり、またアシスタントもされていました。
モギレフスキー氏は、お父様はエリザベート優勝、そしてご先祖には、スクリャービンの知人でもあり東京芸術大学で初期のヴァイオリン教育に多大な貢献をされたアレクサンドル・モギレフスキー先生がいらっしゃる音楽一家であり、また、親日家でもあります。小平霊園にも来日時にはよく行かれているようです。日本国際音楽コンクールで入賞されており、そのCDに収録されたペトルーシュカは名演です。
若き日のスルタノフが切磋琢磨したピアニストたちの活躍からも見えるものがあると思いますので、今日はO.T.S仲間の3人のピアニストをご紹介してみました。
posted by Murakami at 12:24|
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