2019年07月20日

Kindle版:アレクセイ・スルタノフ: 伝説の若き天才ピアニストが発売されています

既に発売から1カ月たっておりますが、販売中のスルタノフに関する書籍「アレクセイ・スルタノフ: 伝説の若き天才ピアニスト」のKindle版が購入出来るようになりました。こちらのブロウでも、皆さまにご紹介したいと思います。



この書籍はもともと2017年12月に発売されたものですが、当初より電子書籍で出版されるという計画がありました。
本の製作や執筆に関しては、当支援会は一切関与しておりませんが、出版された本の中には気になる表現や誤植などがあったため、修正リストを出版社および著者に提出しておりました。これに対して、電子書籍版の時に見直して下さるとお返事を頂いていたところです。

今回の Kindle 版を見てみますと、確かに書籍版に比べて修正されているところもあります。しかし、もう少し何とかならなかったのかな、という修正は多かったのは残念でした。
例えば、オリジナルでは、スルタノフがリーズ国際コンクールを受けたという記載になっていたため、一言訂正を入れたのですが、その結果このようなかんじになってしまいました・・・。
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とはいえ、スルタノフの歴史についてまとめられており、また、通常スルタノフファンがあまりみない視点での考察が見られていたり、ユニークな価値があるものもあると思います。先日来日した、アンドレイ・デニセンコも、日本語が読めないにもかかわらず、喜んで持ち帰っておりましたし、そういう価値もあると思います。
これまで、電子書籍版を待っていた方もいると思いますが、20%お安く買えますし(中古品はもうさらにもう少しお安いようですが)、ご興味がある方は手に取ってみて下さい。
posted by Murakami at 23:07| Comment(0) | 一般

2019年07月07日

ウスペンスキー音楽学校におけるスルタノフ

こちらのブログで何回かご紹介した通り、6月には日高志野さんがスルタノフの故郷タシケントで演奏会を致しました。前回のブログにも書きましたが、演奏の動画もあるので是非ご覧ください。
日高志野さんのタシケント公演のご紹介: アレクセイ・スルタノフ情報

さて、日高さんは演奏会ご成功の後、スルタノフの幼少期の同級生などと会話をされたり、またウスペンスキー音楽学校を訪れて、学校の理事長と会話をしたり、ポポヴィチ先生の情報についてをいろいろとお話してきたようです。
モスクワあたりの情報は日本にも届くようになってきましたが、タシケントの情報はまだまだ遠かったな、という印象を覚えるくらい、タシケントでもスルタノフは敬愛されているようです。

その中で、2010年に設立70周年を記念して作られた冊子があり、この学校で勉強した優秀な学生たちが紹介されています。もちろん、スルタノフも紹介されています。ロシア語ではありますがご紹介したいと思います。
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基本は年齢順に並んでいますが、スルタノフだけが特別扱いで、一番最初のページにいます。
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ロシア語が読めなくても、1982年と1984年に何かがあったことや、第8回のチャイコフスキーコンクールの年号が間違っている(1996とあるが1986)ことはわかりますね!

当然ながら、アンナ・マリコヴァや、今大人気のローラ・アスタノヴァもいます。ベフゾド・アブドゥライモフもスタニスラフ・ユデニッチもいます。
当支援会とも良好な関係でいる、タミーラ・サリムジャーノヴァもいました。
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ウスペンスキー音楽学校では、スルタノフに関係するイベントの情報などを集めている、という話もあり、今後日本と良好な関係を結べればよいなと思っています。また今後の展開などがあれば、こちらのブログでもご紹介したいと思います。
posted by Murakami at 21:59| Comment(2) | 一般

2019年06月01日

アンドレイ・デニセンコ氏との会話

前回のブログエントリで、仙台国際音楽コンクール出場のアンドレイ・デニセンコ氏をご紹介しました。
そこで、少しデニセンコ氏と会話が出来たので、その内容をご紹介していきたいと思います。

実は本人と会話をするまで、デニセンコ氏がスルタノフファンであるか、確信がありませんでした。その理由は、彼の選曲などにあまりスルタノフの影響を感じなかったためです。一方で、AndreyDenisenkoという名前のYouTubeアカウントでは、スルタノフの動画がたくさん投稿されています。
これについて本人に会話してみたところ、彼自身スルタノフファンであると断言しており、実際レパートリの話をしても、実に詳しくいろいろな知識を持っています。スルタノフの音源について、ラフマニノフの3番の録音はあるのか、とか、ショスタコーヴィチの録音はあるのか、など、鋭い質問をを受けました。

まず、なぜ YouTube のサイトに大量の動画を投稿したのかどうか、というのを確認してみました。
彼はロシアの南の町、ロストフ・ナ・ドヌの出身です。日本ではあまり名前が知られた町ではありませんが、ラフマニノフ記念国立ロストフ音楽院が存在しており、モスクワほどの知名度はないものの、確かな音楽教育がされているまちです。彼の師匠である、Sergei Osipenko氏は Lev Oborin 門下の名教師で、代表的に教え子にはエリザベート王妃国際音楽コンクールを優勝したアンナ・ヴィニツカヤや、高松国際ピアノコンクールを優勝したアレクサンドル・ヤコブレフ、さらにはデニセンコ氏と同じく仙台国際音楽コンクール出場のダリア・パルホーメンコなどがいます。門下生によるコンサートも行われており、弟子からも大変尊敬され、愛されている教授です。
それほど音楽が盛んであるロストフ・ナ・ドヌでありながら、デニセンコ氏は、スルタノフの名前が全然知られていなことにショックを受け、そういう状況を正すために YouTube への動画を投稿しはじめたとのことです。元となった音源などは、モスクワに行った時にスルタノフ弟のセルゲイ氏に会ってもらったそうです。
なお彼は本来 Wolfgang527 という名前を使っていましたが、現在ハンブルグ音楽院で勉強する中、wolfgang という名前が紛らわしいという理由で、最近 AndreyDenisenko に変更したそうです。

彼自身は、スルタノフのレパートリは意図的に敬遠しているようです。サイトにあがっている彼の録音や、浜松や仙台での演奏曲は、明らかにスルタノフのレパートリとは重なっていません。本人に話してみたところ、「スルタノフがあまりに完璧に弾いているので、意図的に弾いていないんだよ。例外といえば、今回本選で弾く予定だったラフマニノフの2番の協奏曲と、リストのソナタくらいかな」と言っていました。そういえば、スルタノフの弟のセルゲイ氏も、敢えて兄のレパートリは弾かない方針のようですから、一言にスルタノフファンといっても、スルタノフのレパートリを弾く人から意図的に外す人まで、いろいろな付き合い方があるようです。
日本でスルタノフのトリビュート・コンサートをしているという話をしたところ、それにも興味があるようですし、モスクワやクラクフでも、可能なら参加してみたいという思いもあるようです。

デニセンコ氏は、スルタノフの1998年のチャイコフスキーコンクールの審査結果についても、同じロシア人として、言いたいことがあるようでした。

デニセンコ氏は、音楽一家に生まれており、父親は演奏家としてだいぶ前に来日したことがあり、その話を聞いて日本に長らく憧れていた、とのこと。また、母親は家で子供の生徒にピアノを教えていて、3歳年上のお姉さんはもともとピアニストだったものの、今はモスクワで写真家をしているようです。
さて、ここで1つ大変興味深い話を聞きました。

YouTubeにおけるスルタノフ貢献では、重要なアカウントが3つある、という話をこのブログでも過去にしました。1つは、スルタノフ夫人であり、もう1つはデニセンコ氏。そして、もう1つは、Lena もしくは Elena と呼ばれる人で、harmony14447 というアカウントです。きっとスルタノフファンの皆様も、1度はお世話になったことがあるでしょう。

この、harmony14447 さんの正体について、デニセンコ氏が教えてくれました。
セルゲイ氏も知らないといっていた、この Elena さんの正体ですが、なんと、デニセンコ氏のお母さまである、ということがわかりました。

親子そろって、熱烈なスルタノフへの応援をありがとうございます!
デニセンコ氏は残念ながら今回のコンクールは敗退となってしまいましたが、彼の今後の活躍を皆さん応援しましょう!



posted by Murakami at 15:37| Comment(2) | 一般

2019年05月25日

アンドレイ・デニセンコ氏

現在仙台国際音楽コンクールが開催中で、ピアノ部門がまさに行われています。
その中で、「Andrey Denisenko (アンドレイ・デニセンコ)」という方が出場されています。観察力のある方はお気づきだと思いますし、また、ひょっとすると Walfgang527 と言ったほうが通じるかもしれません。
デニセンコ氏は昨年の浜松国際ピアノコンクールにも出演されていましたが、仙台にも出演して、精力的に活動されているようです。

アンドレイ・デニセンコ | 仙台国際音楽コンクール公式サイト

デニセンコ氏は、セルゲイ・オシペンコ氏、そしてアンナ・ヴィニツカヤ女史について勉強されているようです。
なぜ、このスルタノフブログで取り上げるかというと、デニセンコ氏はスルタノフの演奏のYouTube貢献度 No.1 のユーザーだからです。ファンならば、彼のアップロードした音源を何度も再生したことがあるでしょう。

Andrey Denisenko - YouTube

彼の演奏や選曲は、スルタノフに影響を大きく受けている、とは言えない気がしますが、とはいえ、スルタノフ貢献度世界ランキングTop5には入るであろうデニセンコ氏を、是非暖かく応援してあげて下さい。
彼の1次予選は、5月26日(日) 15:15 頃が予想されます。
嬉しいことにライブ配信もありますので、コンクールのホームページから是非中継画面に行って応援のエールを送ってあげて下さい。

posted by Murakami at 22:37| Comment(6) | 一般

2018年09月29日

クライバーンコンクールのドキュメンタリーより

クライバーンコンクールのドキュメンタリービデオは、単に演奏の記録だけではなく、スルタノフについて様々な視点から知れる重要な資料です。

本当はDVDを入手するのが最もよいのですが、現在は例えば Amazon ではなかなか入手が難しくなっています。


どうやらクライバーン協会のショップでは常識的なお値段で購入出来そうですので、お持ちでないスルタノフファンの方は、是非こちらから購入されるとよいと思います。
Eighth Cliburn Competition (1989) Documentary DVD: Here to Make Music

さて、全てではありませんが、その一部は YouTube で公開されています。


演奏もそうですが、2:40頃から、サン=サーンスのコンチェルトをキーボードで遊んだり、またちょっとしたジャズを弾いてみたり、ガーシュウィンのラプソディー・イン・ブルーの一部を弾いているシーンは大変貴重です。ラプソディー・イン・ブルーは、1991年の7月20日に、演奏した、という記録がありますが、既にこの頃からレパートリに入っていたとは興味深いです。
サン=サーンスのコンチェルトは、エリッソ・ヴォルクヴァゼが本選で演奏するのですが、出場者の全員が大変仲良くしているのがわかります。DVDを見るともっとわかりますが、出場者たちは本当に仲良くなるようです。

貴重という意味では、ドヴォルザークのクインテットのシーンも貴重です。私が知る限り、クインテットの残された録音は流通されておらず、このシーンだけになります。

最後に、このコンクールのために書かれた、W.シューマンのチェスターというピアノ曲ですが、こちらはスルタノフの録音がばっちり残っており、映像の中でも一部を見ることが出来ます。
以下の通り楽譜も市販されていますので、ご興味がある方は是非手にとって演奏してみるとよいと思います。
Chester Variations For Piano
posted by Murakami at 17:20| Comment(0) | 一般