スルタノフのアンコールをこれまで多く紹介してきましたが、今日はもう1つ、スクリャービンのエチュードをご紹介します。
こちらも、ホロヴィッツのレパートリでも有名ですが、スルタノフも特に1997年公演あたりのアンコールで多用していました。以下は、1995年3月に「Good Morning Texas」というテレビ番組に出演したときの映像です。
この曲の音源も、なかなか出回ることがありませんでしたが、YouTube時代になり初めて流通された貴重な映像です。
もちろんホロヴィッツの演奏を参考としつつも、様々な工夫に満ちた演奏で、何度でも聞きたい素晴らしい演奏です。
2018年12月02日
アンコール (スクリャービン エチュード op.2-1)
posted by Murakami at 21:44| Comment(0)
| 演奏
2018年11月24日
アンコール (スクリャービン プレリュード op.16-4)
これまで Sultanov Encores シリーズとしていくつか演奏を紹介してきました。
YouTube にはそのようなタイトルがついてはいませんが、スルタノフがアンコールでよく演奏した作品もあります。
珍しい作品としては、こちら。スクリャービンのプレリュードの op.16-4 です。
この演奏は、1994年11月22日、フロリダのウェストパームビーチのKravis Centerで行われたもので、おそらくアンコールと推測されます。これまで録音どころか、レパートリであるという情報すらなかったので、大変貴重な音源公開になっています。
日本公演でこの曲が演奏されたかについては、記録はありませんが、多分されていないと思います。
熱烈なスルタノフファンの方がいて、スルタノフのレパートリを1つだけでもいいから弾いてみたい、と思った場合、この曲は候補の1つになると思います。1ページだけの曲です。
5 Preludes, Op.16 (Scriabin, Aleksandr) - IMSLP
なお、この曲においても、最後の音の左手はオクターブ下を弾いておりますので、スルタノフファンが演奏される場合は、そのように弾くとよいと思います。
YouTube にはそのようなタイトルがついてはいませんが、スルタノフがアンコールでよく演奏した作品もあります。
珍しい作品としては、こちら。スクリャービンのプレリュードの op.16-4 です。
この演奏は、1994年11月22日、フロリダのウェストパームビーチのKravis Centerで行われたもので、おそらくアンコールと推測されます。これまで録音どころか、レパートリであるという情報すらなかったので、大変貴重な音源公開になっています。
日本公演でこの曲が演奏されたかについては、記録はありませんが、多分されていないと思います。
熱烈なスルタノフファンの方がいて、スルタノフのレパートリを1つだけでもいいから弾いてみたい、と思った場合、この曲は候補の1つになると思います。1ページだけの曲です。
5 Preludes, Op.16 (Scriabin, Aleksandr) - IMSLP
なお、この曲においても、最後の音の左手はオクターブ下を弾いておりますので、スルタノフファンが演奏される場合は、そのように弾くとよいと思います。
posted by Murakami at 22:31| Comment(0)
| 演奏
2018年11月17日
Sultanov Encoresシリーズ、ショパン 小犬のワルツ
Sultanov Encores シリーズの公式編(YouTubeのタイトルにそう記載されたもの)はこれが最後です。
嬉しいことに、こちらも1997年の大阪公演の録音になります。
なんとも幸せな演奏であることが、よく伝わると思います。
そして、この曲を知っている人にとっては、ところどころ「あれっ」と思うところがあります。
例えば、再現部に入る直前のこの4小節。右手の音が、楽譜とはちょっと違うのを感じることが出来るかと思います。

他にも、いろいろと工夫があるので、それらを感じながら聴いてみると楽しいかと思います。
さて、この曲は、スルタノフの定番のアンコールレパートリです。特に1997年の来日公演で多用された印象があります。一方で、国内で販売されたスルタノフ・プレイズ・ショパンのCDには入らず、ロシアで出回った"Unpublished Sultanov" には入ったものの、日本までは出回らず、再び聞きたいと思っていたファンも多いはず。
このように、YouTubeで共有されるようになり、本当にファンにとっては素晴らしい時代になりました。
この残された貴重な録音となった小犬のワルツを是非お楽しみ下さい!
嬉しいことに、こちらも1997年の大阪公演の録音になります。
なんとも幸せな演奏であることが、よく伝わると思います。
そして、この曲を知っている人にとっては、ところどころ「あれっ」と思うところがあります。
例えば、再現部に入る直前のこの4小節。右手の音が、楽譜とはちょっと違うのを感じることが出来るかと思います。

他にも、いろいろと工夫があるので、それらを感じながら聴いてみると楽しいかと思います。
さて、この曲は、スルタノフの定番のアンコールレパートリです。特に1997年の来日公演で多用された印象があります。一方で、国内で販売されたスルタノフ・プレイズ・ショパンのCDには入らず、ロシアで出回った"Unpublished Sultanov" には入ったものの、日本までは出回らず、再び聞きたいと思っていたファンも多いはず。
このように、YouTubeで共有されるようになり、本当にファンにとっては素晴らしい時代になりました。
この残された貴重な録音となった小犬のワルツを是非お楽しみ下さい!
posted by Murakami at 21:14| Comment(0)
| 演奏
2018年11月10日
Sultanov Encoresシリーズ、ホロヴィッツ 変わり者の踊り
Sultanov Encores シリーズの5つ目は、大変貴重なこちらの録音、ホロヴィッツ作曲の「変わり者の踊り」です。
アンコールシリーズといいつつ、スルタノフがこの曲をアンコールで弾いた、という事実は確認されていません。この録音は、ロシアなどでひっそりと発売された「Unpublished Sultanov」というCDに入ったものとされますが、その録音背景などははっきりとはわかっていません。
スルタノフは実は当時ジャパンアーツから、ホロヴィッツ作品集を出版する企画がありました。それに向けて、各種の準備が進められており、このレパートリもその1つではなかったのかと想定されます。
今では YouTube もあり、またホロヴィッツの楽譜の多くは、有志が採譜したものが PDF で出回っている状況ですが、まだデジタル化が進んでいなかった当時は当たり前のことではありませんでした。スルタノフは 1999年の演奏旅行中に、これらの貴重な楽譜の多くを入手し、それがきっかけであったのではないか、とも推測されます。
スルタノフが演奏活動をしていた最晩年に録音されたと思われるこの音源、どうぞお楽しみ下さい。
アンコールシリーズといいつつ、スルタノフがこの曲をアンコールで弾いた、という事実は確認されていません。この録音は、ロシアなどでひっそりと発売された「Unpublished Sultanov」というCDに入ったものとされますが、その録音背景などははっきりとはわかっていません。
スルタノフは実は当時ジャパンアーツから、ホロヴィッツ作品集を出版する企画がありました。それに向けて、各種の準備が進められており、このレパートリもその1つではなかったのかと想定されます。
今では YouTube もあり、またホロヴィッツの楽譜の多くは、有志が採譜したものが PDF で出回っている状況ですが、まだデジタル化が進んでいなかった当時は当たり前のことではありませんでした。スルタノフは 1999年の演奏旅行中に、これらの貴重な楽譜の多くを入手し、それがきっかけであったのではないか、とも推測されます。
スルタノフが演奏活動をしていた最晩年に録音されたと思われるこの音源、どうぞお楽しみ下さい。
posted by Murakami at 18:56| Comment(0)
| 演奏
2018年11月04日
Sultanov Encoresシリーズ、バッハ プレリュード
Sultanov Encores シリーズの4つ目は、こちらの演奏です。1997年の大阪公演でのアンコールでの録音になります。
さて、この演奏は間違いなく、賛否両論があると思います。一応タイトルは、「Bach Prelude in C」となっており、平均律1巻のプレリュードを弾いているのですが、聞いたことのないテンポで演奏されています。
この曲を聴く場合は、バッハのプレリュードが演奏されているとするよりは、新しい演奏のアイディアが提示されていると考えたほうがよいかと思います。よく聴いてみると、ダイナミクスやパッセージの作り方など、個性豊かな演奏になっていますので、第一印象で決めずに、一度じっくり聴いてみて下さい。
スルタノフは主に1997年のシリーズに、アンコールピースとして時々この曲を使っていました。この録音が大阪公演の録音であるように、東京など、日本公演でも演奏しています。インパクトのあるピースですので、覚えている方もいらっしゃると思います。
さて、スルタノフはその後 1998 年のチャイコフスキーコンクールに出るわけですが、その時のバッハの平均律には、この第1巻の1番を選んでいます。(1986年に出た時は第2巻の21番を弾いています。)
その時は、上記のようではなく、バッハの作品として演奏しています。
スルタノフがこのバッハのプレリュードをいかに好んでいたかは、電子ピアノで遊びながら作ったというこの作品にもあらわれています。この曲は、「ライブ・イン・リガ」のCDの最後に収録され、伊賀あゆみ&山口雅敏ピアノデュオによって、スルタノフコンサートでもたびたび編曲されながら演奏されています。
スルタノフのアイディアあふれる演奏と、そこから派生する新しい音楽をお楽しみ下さい!
さて、この演奏は間違いなく、賛否両論があると思います。一応タイトルは、「Bach Prelude in C」となっており、平均律1巻のプレリュードを弾いているのですが、聞いたことのないテンポで演奏されています。
この曲を聴く場合は、バッハのプレリュードが演奏されているとするよりは、新しい演奏のアイディアが提示されていると考えたほうがよいかと思います。よく聴いてみると、ダイナミクスやパッセージの作り方など、個性豊かな演奏になっていますので、第一印象で決めずに、一度じっくり聴いてみて下さい。
スルタノフは主に1997年のシリーズに、アンコールピースとして時々この曲を使っていました。この録音が大阪公演の録音であるように、東京など、日本公演でも演奏しています。インパクトのあるピースですので、覚えている方もいらっしゃると思います。
さて、スルタノフはその後 1998 年のチャイコフスキーコンクールに出るわけですが、その時のバッハの平均律には、この第1巻の1番を選んでいます。(1986年に出た時は第2巻の21番を弾いています。)
その時は、上記のようではなく、バッハの作品として演奏しています。
スルタノフがこのバッハのプレリュードをいかに好んでいたかは、電子ピアノで遊びながら作ったというこの作品にもあらわれています。この曲は、「ライブ・イン・リガ」のCDの最後に収録され、伊賀あゆみ&山口雅敏ピアノデュオによって、スルタノフコンサートでもたびたび編曲されながら演奏されています。
スルタノフのアイディアあふれる演奏と、そこから派生する新しい音楽をお楽しみ下さい!
posted by Murakami at 10:58| Comment(0)
| 演奏