2019年05月04日

テキサスで開催されたAlexei Sultanov Tribute Concert

日本でもスルタノフの記念コンサートを行っていますが、スルタノフが最後に暮らした土地、テキサスのフォートワースでも、記念コンサートがよく開催されています。
今年も奥様の Dace Sultanov 氏を中心に 4/28 に開催されました。会場はフォートワースの教会、First United Methodist Churchになります。その時のコンサートが全編 YouTube に公開されましたのでご紹介したいと思います。



コンサートは、スルタノフが好んだ曲が幅広いジャンルから選ばれており、出演者からスルタノフ・ファミリーへの深い愛情を感じることが出来ます。

最初に、スコット・ジョプリンのメープル・リーフ・ラグが演奏されました。ピアノ演奏は、昨年のコンサートにも出演したオルガン奏者のPeggy Graff氏です。

その後、主催のDace氏から、簡単なお話がありました。
- ホロヴィッツのコンサートで屋根から滑り落ちそうになったDace氏を救ってくれたこと
- クライバーンのコンクールで優勝し、Devid Lettermanのショーに出演したこと
- 飛行機の中で、盲腸の女の子を助けたこと
- 4年半の闘病中の中で、左半身が麻痺しながらも、ピアノを弾いたこと
- フォートワースに、「アレクセイの噴水」を作りたいということ

次に「Jon Fortman」という作曲家が、Alexei と Dace のために作曲した作品、「Magija Harmonija」が演奏されました。この作品は、もともと昨年オルガンとチェロのために作曲されたものですが、今日の日のために再度オーケストラ向けで編曲されました。

それから、スルタノフが好きな作曲家「Nino Rota」の映画「Amarcord」から、ピアノとチェロで「Mia malinconia」という作品。

さらに、スルタノフがテレビゲームが大好きであった(ゼルダや、ファイナルファンタジー、マリオなど)という話をした上で、ウクレレ奏者の Tom McDermott氏による、スーパーマリオのテーマ。

続いて、ピアノとチェロの演奏で、タイスの瞑想曲。さらに、スルタノフがアンコールによく弾いたということから、カルメンのジプシーの踊りをサラサーテ版をチェロにアレンジして演奏。

そして、ここからは、雰囲気をがらっと変えて、eleven:eleven という教会バンドによる演奏になります。Dace氏はこのバンドで演奏するようになって、今年のイースターでちょうど10年を迎えたそうです。
Brad Thompson氏をリードボーカルとして、ここからスルタノフが好んだ曲が次々と演奏されました。
- Stevie Wonder: I just called to say I love you
- Michael Jackson: Billie Jean
- Louis Armstrong: What a Wonderful World
- Gloria Gaynor: I Will Survive
- Stevie Wonder: Sir Duke

そして最後に、アンコールで以下を演奏しました。
Sam and Dave: Hold on I'm coming

心温まる演奏会に見えました。日本やポーランド、モスクワなど、世界各地でこのような企画は行われているわけですが、とてもアメリカ的であり、そして地元の応援というかんじがします。

また、長年の夢であった、「スルタノフの噴水」の企画も紹介され、順調に進んでいそうなことがわかりました。
fountain.jpg
posted by Murakami at 08:34| Comment(0) | コンサート

2019年04月21日

1996年ワルシャワコンサートの録画

スルタノフの録音・録画の中でも、日本公演のものや、コンクールの演奏はよく知られているのですが、他国でのコンサートの録音・録画で、その国のテレビ局・ラジオ局で放映されたものも、多少あります。これらは大変貴重なものです。

1996年のワルシャワ公演は、YouTubeで確認することが出来るのですが、大変貴重なものです。
以下はバラード4番の演奏になります。


この Nissor氏は、このリサイタルの全4編を公開してくれています。
- ショパン:バラード4番
- ショパン:スケルツォ3番
- ショパン:ワルツ1番
- ショパン:幻想即興曲
ご興味がある方は、是非聞いてみて下さい。

さて、ところで、この Nissor氏こと、Ulugbek Palvanov氏は、以前も紹介させて頂いた通り、スルタノフとも大変関係が深いピアニストです。彼は、タシケント出身であり、Tamara Popovich先生に師事し、さらには Lev Naumov 先生にも師事しています。彼の YouTubeライブラリからは、自身の演奏も公開されていますが、大変魅力的な演奏で、きっとスルタノフファンならば気に入るのではないかと思います。是非一度聞いてみて下さい。

ちなみに、Popovich先生の門下生に興味がある場合は、こちらの記事が必読です!私も何度でも読みたいです!
Music Culture of the 20th Century Uzbekistan
posted by Murakami at 00:16| Comment(1) | コンサート

2019年04月06日

Tribute to Sultanov Vol.5 無事終了いたしました

当ブログでも何度かお知らせしていた、3/31 開催の Tribute to Sultanov Vol.5 は、多くの方々の暖かいご支援のもと、無事に終了致しました。

当日は、出演ピアニストのお知り合いはもちろんのこと、数多くのスルタノフファン、ホロヴィッツファンにもご来場頂き、会場一体となってホロヴィッツ編曲/ホロヴィッツ版/スルタノフ版の響きを楽しみました。

当日のアンコールは以下の2曲です。
- ショパン:英雄ポロネーズ
- スーザ=ホロヴィッツ:星条旗よ永遠なれ
特にホロヴィッツファンのお客様には、星条旗もお楽しみ頂けたようです。

当日のプログラムには、スルタノフとホロヴィッツに関連するエピソードもご紹介させて頂きまして、ホロヴィッツファンやスルタノフファンのお客様には、興味深かったようです。会場では、1986年のホロヴィッツモスクワ公演に関して話す声も聞こえました。
また、間のトークでは、ピアニストの今泉氏が、モスクワ音楽院で、どのような教育を受けてきたのかについてお話を頂き、ロシアピアニズムにご興味ある方には、モスクワ留学で学べる一部が聞けたのではないかと思います。あわせて、ホロヴィッツ編曲や、ホロヴィッツ版、スルタノフ版という内容の違いなどについても、言及してもらいました。

ロビーでは、ホロヴィッツ編曲・スルタノフ版を録音した今泉氏の新CD「ヴィラディミール・ホロヴィッツ編曲集」や、「スルタノフ 伝説の日本ライブ」のCDの販売やサイン会で盛り上がりました。
スルタノフに関連する各種資料(過去の公演パンフレットやチラシ、コンクールの参加ページなど)の展示はもちろんのこと、1986年のホロヴィッツ日本公演のプログラムまでも展示され、多くのお客様にご興味を持って見て頂くことが出来ました。

ご来場いただいたお客様、応援して下さった皆様、また運営協力の皆様に深く感謝いたします。
2019年は、スルタノフ生誕50周年でもありますので、より多くの音楽ファンの皆様にスルタノフの音楽が届きますよう、私たちもスルタノフご家族や世界中のファンコミュニティと連絡しながら活動していきたいと思います。

20190331performance.jpg
posted by Murakami at 15:43| Comment(0) | コンサート

2019年03月30日

明日は Tribute to Sultanov Vol.5 です。

何回かご報告させて頂いた通り、明日(3/31)は東京のMUSICASAで Tribute to Sultanov Vol.5 のコンサートを開催します。ホロヴィッツの編曲を中心とした、スルタノフへのトリビュートコンサートになります。

Tribute to Sultanov Vol.5 〜今泉響平 CD発売記念リサイタル〜

毎回ではありますが、このコンサートはスルタノフへのリスペクトをテーマにやっています。出演するピアニストも、選曲も、コンサートの雰囲気も、全てスルタノフを意識しながら企画しています。出演ピアニスト、今泉響平さんのファンももちろん歓迎しますが、スルタノフファン、またホロヴィッツファンにも是非お越し頂けると、出会いや新しい発見もあって喜んで頂けるかと思います。スルタノフとホロヴィッツに関するお話もご紹介したいと思いますし、スルタノフに関する各種資料も、当支援会保有のいくつかを展示したいと思います。

最近は、「ロシアピアニズム」に関する興味も高まっていますが、出演ピアニストの今泉響平さんは、モスクワ音楽院でオフチニコフ先生に長年指示しています。オフチニコフ先生は、ネイガウス⇒ナウモフ⇒ナセトキン⇒オフチニコフと繋がる系統で、ナウモフ門下のスルタノフとも近い関わりですが、どのような体や手の使い方、曲の解釈をするのか、なども興味深いでしょう。
スルタノフ編として演奏されるシューベルトの即興曲は、本人以外で演奏されるのはおそらく初めてのことであり、ホロヴィッツ編のオーベルマンの谷もおそらく東京初演。また、ホロヴィッツ編曲の展覧会の絵も極めて珍しいかと思いますので、ピアノを愛する方々に是非お越し頂けると嬉しいです。

この演奏会は、今泉氏がリリースしたCD「ヴィラディミール・ホロヴィッツ編曲集」のリリース記念公演でもあります。内容は
- ムソルグスキー=ホロヴィッツ:組曲「展覧会の絵」
- ラフマニノフ=ホロヴィッツ(スルタノフ編):ピアノソナタ第2番
- リスト=ブゾーニ=ホロヴィッツ(スルタノフ編):メフィストワルツ第1番
というピアノファンが喜ぶ内容になっており、流通経路が現在限られている中、直接入手できる数少ない機会でもありますので、是非ご興味がある方は足をお運びください。

当日券も十分にございます。会場でお会い出来るのを楽しみにしております。終演後は、出演者やスルタノフ支援会メンバーに、お気軽にお声をかけて下さい。

20190331a-1.jpg
posted by Murakami at 22:54| Comment(0) | コンサート

2019年03月23日

Tribute to Sultanov シリーズの歴史

Tribute to Sultanov Vol.5 まで、あと1週間となりました。

これまで、日本国外で、スルタノフを記念したコンサートはあちこちで行われています。
日本で最初に行ったコンサートは、「Hommage a Sultanov」という名前で私たちが開催した 2007年8月7日のコンサートです。会場は、来週開催する MUSICASA でした。

これを筆頭に日本で追悼・記念コンサートはいろいろありました。私たちが主催したものもありましたし、そうでないものもありましたが、長らく続けている間に「主催者や演奏者による言い訳の一切のない、全てをスルタノフのために実施するコンサートをしたい」という思いが生まれ、この Tribute to Sultanov コンサートを改めて企画しました。その第1回目が以下で、今から5年前になります。オールスルタノフレパートリで開催しましたが、スルタノフ弟のセルゲイ氏の友情出演も好評でした。

Tribute to Sultanov

このコンサートをきっかけに、当時モスクワ音楽院の学生だった今泉響平氏が、このコンセプトを引き継いだまま、第2回、第3回、第4回と、スルタノフのレパートリを紹介しながら、当時のファンの感動を呼び起こすコンサートを続けてこれたことは非常に幸運でした。
スルタノフの得意なロシアの作品やショパンの作品を、スルタノフの解釈にリスペクトを払いながら、見事に当時のスルタノフのコンサート会場の雰囲気を再現することが出来ました。

Tribute to Sultanov Vol.2
Tribute to Sultanov Vol.3
Tribute to Sultanov Vol.4

第5回は、スルタノフが敬愛したホロヴィッツにもスポットをあてたプログラムになっていますが、スルタノフの日本公演に通った人や、CDやYouTubeで演奏を楽しむ方々にも、きっと楽しんで頂けるコンサートになると思います。スルタノフやホロヴィッツに関係するお話などもしたいと思います。もちろん、スルタノフとホロヴィッツと言えば、というあの話もすることになるでしょう。
日曜日の夜ですが、是非遊びにいらして下さい。

Tribute to Sultanov Vol.5
20190331a-1.jpg
posted by Murakami at 16:22| Comment(2) | コンサート