2019年08月18日

ピアニストの紹介 (5) 山口紺碧さん

8/31のスルタノフ記念コンサートで演奏するピアニスト紹介の最後です。当日、夜の部で演奏する4組のピアニストはご紹介済ですが、スルタノフを敬愛する学生たちを集めた昼の部では、特別ゲストとして、モスクワ音楽院研究科に在籍中の、山口紺碧さんに演奏して頂くのでご紹介したいと思います。

山口さんは、モスクワ音楽院に現在留学中、なんといってもそのモスクワ生活の生生しい日常を綴ったブログ「モスクワ音楽院留学記〜アーニャちゃんの行き当たりばったりЖИЗНЬ〜」は、ロシア留学経験のない人たちにとって、余計な飾りのないストレートな情報として大変参考になります。
また、今年の6月に開催された、チャイコフスキーコンクールはピアノ部門をほぼ全て鑑賞された上で、レポートなども書かれています。プロフェッショナルな内容は、こちらの note 「アーニャ/Ао Yamaguchi 」で記事を書かれています。
スルタノフについても、このように記事を書いています。
6月30日はアレクセイ・スルタノフの命日です|アーニャ/Ао Yamaguchi|note
この記事で
「スルタノフの演奏ばかり聴いていたせいで、ラフマニノフの2番ソナタは1913年版でも1931年版でもなくてホロヴィッツ(=スルタノフ)版でないと違和感を感じてしまうようになってしまっていた。」
とありますが、コンサート当日も、ラフマニノフのソナタ2番を演奏予定です。スルタノフ版になるのでしょうか、是非お楽しみ下さい!江本さんのご紹介にも書きましたが、ラフマニノフのソナタについて予習しておくと、より楽しめると思います。



なお、山口さんは作曲もされ、モスクワの演奏会でも、作品を披露されています。
今回の演奏会にあわせて・・・などもあるかもしれません。

当日の昼の部は、13:00開演で、ワンコインで入場出来ます。終演は16:30程度を予定しております。山口さんの演奏は、16:00前後になるかと思います。
山口さんの演奏はもちろんのこと、昼の部は、スルタノフのことを思いながら、幅広いレパートリが多くのピアニストによって紹介されるので、楽しい時間になると思います。是非お越し下さい。夜の部は 17:30開場/18:00開演になります。市ヶ谷駅近辺には、マクドナルドやモスバーガーなど休憩する場所もありますので、そのまま夜の部も来て頂けると、スルタノフも喜ぶと思います。
posted by Murakami at 16:55| Comment(0) | コンサート

2019年08月17日

ピアニストの紹介 (4) 伊賀あゆみ&山口雅敏デュオ

8/31のスルタノフ記念コンサートで演奏するピアニスト紹介、第4弾は、伊賀あゆみ&山口雅敏デュオです。

伊賀あゆみさんと、山口雅敏さんといえば、10年以上も前に、当支援会が主催する最初のコンサートでもあった、「オマージュ・ア・スルタノフ」の出演者でもあります。当時はまだ伊賀あゆみ&山口雅敏デュオという言葉も出来ていませんでしたが、ソロあり連弾ありのコンサートを、8月7日スルタノフの誕生日に1日2回公演で開催しました。

このコンサートをきっかけとして、彼らは連弾の世界で大きく活躍するようになり、世に知られていない名曲を紹介したり、また、連弾の可能性を広げるアクロバティックな編曲などを披露しています。


2017年にはモスクワでコンサートを行い、その後ポーランドのクラクフで参加されたSfogato国際音楽祭では、ポーランドのテレビでも紹介されています。モスクワで開催されたコンサートの終演後は、スルタノフ邸でのパーティも行いました。


過去にもスルタノフを記念するコンサートに、おそらく日本人として最多出場されており、スルタノフのご家族とも共演されています。


彼らのアクロバティックな連弾の演奏はAnderson and Roeの影響を受けているとも言われています。今回のコンサートでは、連弾でラフマニノフのヴォカリーズを演奏します。


また、2017年のロシア旅行では、サンクトペテルブルクを中心に、ショスタコーヴィチの情報収集も熱心に行ったようで、今回は交響曲 第4番 ハ短調 Op.43より第3楽章が演奏されます。ショスタコーヴィチは、スルタノフとの関連も強く、今回もスルタノフに捧げる演目となっています。


さて、山口雅敏さんは、ホロヴィッツの楽譜を採譜したことでも、世界中によく知られています。例えば、リスト=ブゾーニ=ホロヴィッツの楽譜をスルタノフに送ったこともあるようです。
今回のプログラムでも、その採譜という特技を使い、お客様にあっと驚く曲が演奏されるようですので、そういう点でも楽しみにされて下さい!





posted by Murakami at 23:48| Comment(0) | コンサート

2019年08月14日

ピアニストの紹介 (3) 日高 志野さん

8/31のスルタノフ記念コンサートで演奏するピアニスト紹介、第3弾は、日高志野さんです。

日高さんといえば、モスクワ音楽院で勉強されて、2015年のチャイコフスキーコンクールでは、超豪華なメンバーで厳しい予備予選の中、日本人唯一の出場となったことでよく知られています。
こちらはその時の動画で、ドゥムカの演奏です。


雑誌「ショパン」2018年3月号にスルタノフの記事も書かれていますが、なんといっても、スルタノフの生まれ故郷タシケントで、モーツアルトの協奏曲を、スルタノフ自作のカデンツァで演奏されたことでも有名です。この時に、ウスペンスキー音楽学校の関係者ともネットワークを作って下さったため、今回の記念コンサートの内容も、生まれ故郷タシケントの仲間にもレポートされます。

当日演奏予定のバラード4番は、知らない人が聴いても、「ひょっとするとここはスルタノフの影響かな」と気づくようなところがあるかもしれません。少なくとも私は初めて演奏を拝聴した時に、そう思いました。
以下は、スルタノフが1995年にショパンコンクールで演奏した動画です。こちらを確認しておくと、当日楽しめると思います。


そして、当日は、ラヴェルのラ・ヴァルスも演奏します。この演奏について、「スルタノフならどういう工夫をしたかな」と考えながら、仕上げているということですので、この曲について詳しければ詳しいほど、聴く楽しみも多いと思います。例えば以下の音源で楽譜を見ながら、この機会に細部まで勉強すると楽しいと思います。この動画の演奏のイム・ドン・ヒョクはナウモフ門下ですのでスルタノフとは世代は違いますが同門ということになります。
posted by Murakami at 23:07| Comment(0) | コンサート

2019年08月12日

ピアニストの紹介 (2) 江本 純子さん

8/31のスルタノフ記念コンサートで演奏するピアニスト紹介、第2弾は、江本純子さんです。

江本さんとスルタノフについては、こちらを読んで頂く、本人の思いがよく理解出来ると思います。
ロシア音楽へのきっかけ
ここにある通り、モスクワ音楽院にも短期留学されており、スルタノフの先生である、ナウモフ先生のレッスンも受講されたことがあると聞いています。

また、雑誌「ショパン」2018年3月号では、ロシア特集の中で、スルタノフとのツーショット写真が紹介されています。(この号のスルタノフの部分の記事を書いたのは、日高志野さんですが)
2017年にスルタノフ家で行われた、プロフパーティにも参加されていて、スルタノフのお母さまと大変仲良くお話されていました。

今回のコンサートではラフマニノフのピアノソナタ第2番を演奏されます。スルタノフも得意としていたレパートリですね。


もし事前の予習として、楽譜を見ながら勉強するなら、こちらがお勧めです。



このソナタには、原典版、改訂版、ホロヴィッツ版と、いろいろな版がありますが、それを理解するために、こちらの論文を一読しておくと、コンサートがより楽しくなると思いますのでご紹介しておきます。なお、執筆者は、今回のコンサートの出演者の1人、山口雅敏さんです。
ラフマニノフのピアノソナタ 第2番 変ロ短調 作品36における原典版(1913年)と改訂版(1931年)との比較,及びホロヴィッツ版の作成と考察

江本さんは、ラフマニノフの研究も熱心にされていて、ラフマニノフの別荘があることで有名なイワノフカも訪問されています。その内容はムジカノーヴァに寄稿されています。(イワノフカについては、同じく、今回のコンサートの出演者の1人、日高志野さんも訪問レポートされています)

また、江本さんは、ロシアのピアノ教育についても深く研究されており、ニコラーエフ、ミリチ、アルトボレフスカヤなどの教本を筆頭として、多大な教本コレクションと知識で、熱心に活動されています。
例えば、こんなレポートがありました。
今年はチャイコフスキーコンクールも聴きにいかれており、ムジカノーヴァ8月号にそのレポートを寄稿されています。

カプースチンについても、大変詳しく精力的に活動されていますが、今回のコンサートでは演奏予定はなかったようです。


スルタノフ50周年記念をお祝いするのに、何とも相応しいピアニストですね!スルタノフはもちろんのこと、ラフマニノフやロシアピアノ教育にご興味のある皆様、是非遊びにいらして下さい。
posted by Murakami at 00:17| Comment(0) | コンサート

2019年08月11日

ピアニストの紹介 (1) 今泉 響平さん

8/31のスルタノフ記念コンサートで演奏するピアニストたちを、このコンサートの視点からご紹介していきます。

あいうえお順で、一人目は今泉響平さんです。
今泉さんは、当支援会主催の Tribute to Sultanov コンサートに何度も出演し、スルタノフのレパートリや、スルタノフ編などを中心に演奏しているので、ご存じの方も多いかと思います。
モスクワ音楽院では、オフチニコフ先生に師事されておりました。オフチニコフ - ナセトキン - ナウモフというラインですので、スルタノフが学んだナウモフ先生の影響を受けています。オフチニコフ先生と勉強された、モスクワ音楽院の29番教室は、スルタノフがナウモフ先生と勉強した伝統の教室でもあり、そんな中で勉強されてきました。もちろん、スルタノフ家のプロフも経験済です。

最近では「ヴラディミール・ホロヴィッツ編曲集」というCDをリリースされましたが、こちらは、ラフマニノフのソナタ2番とメフィストワルツのスルタノフ版が入っており、今泉/スルタノフ/ホロヴィッツファン必聴です。

今回のコンサートでは、少し変化球で、ショパンのノクターンの8番や、ラヴェルの亡き王女のためのパヴァーヌを演奏される予定ですが、モスクワ流ならではの、メロディーラインが聴けることかと思います。歌うメロディは、ロシアピアニズムの大きな特徴の1つですので、そういう視点で鑑賞されるのも面白いと思います。また、一覧には記載されていませんが、スルタノフに大きく影響を受けた、熱い曲目も含まれると思いますのでお楽しみ頂けると思います!
ファンサービスも積極的なので、ロシアやモスクワ音楽院、演奏などについて、いろいろとお話してくれるので、話しかけてみて下さい。

以下はコンサートとは関係ないですが、YouTubeにアップされている革命のエチュードのご紹介です。

こちらが、スルタノフが弾く革命ですが、聞いてみるとその影響が理解できると思います。
posted by Murakami at 00:24| Comment(0) | コンサート