2019年11月17日

ホロヴィッツ 全録音をCDで聴く

「ホロヴィッツ 全録音をCDで聴く」という新刊が発売されました。その名の通り、ホロヴィッツの全録音について、その演奏や音質についてと、著者の感想・意見などが書かれていて、大変興味深い内容になっています。章の間にはちょっとしたコラムがあり、いずれも興味深いのですが、スルタノフファンとしては、「ホロヴィッツを知る4 作曲と編曲」が是非知っておくべき情報満載です。スルタノフがレパートリとしてきた、ホロヴィッツの各種録音の解説もありますし、また、巻末の全録音リストを見ると、この曲は弾いてみたのかな、など想像も膨らみます。
全録音の解説があるため当然ではありますが、1986年のモスクワ公演についても細かい記載があり、そのプロジェクトがどのように進行したか、から、モスクワでの公演がどのようなものであったかの詳細が記載されています。どれくらい詳細か、というと、コンサートに潜り込んだスルタノフ夫妻の話まで入っているほどです。
さらには、晩年のホロヴィッツが、若きクレショフやスルタノフと、どのように接したかのかについても、記載されています。当ブログでも、スルタノフ側の視点から、ホロヴィッツとの接点をご紹介したことがありましたが、ホロヴィッツの人生の時間軸で見ていくと、こちらもまた面白いです。

全500ページの力作で、スルタノフの書籍と同じく、アルファベータブックス社から出版されています。
ご興味ある方は、是非読んで頂くと、いろいろと興味深いことが学べると思います。
スルタノフが生きていたら、熱狂的なホロヴィッツファンの1人として、きっとこの書籍を手にしていたことでしょう!


以下は当ブログで過去に紹介してきた、スルタノフとホロヴィッツに関するお話です。こちらも、ご興味あればご覧ください。
スルタノフとホロヴィッツ(妻 Daceとの出会い編)
スルタノフとホロヴィッツ(ご対面編)
スルタノフとホロヴィッツ(ホロヴィッツのピアノ編)
スルタノフとホロヴィッツ(ホロヴィッツ編を弾く)
スルタノフの演奏に見るホロヴィッツの影響(モーツァルト)
スルタノフの演奏に見るホロヴィッツの影響(モーツァルト)その2
スルタノフとホロヴィッツ(番外編)
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2019年09月14日

ロシアで新しくスルタノフ本が出版されました

スルタノフに関連する本というと、世界に先駆け日本でも出版されましたが、スルタノフ生誕50周年を記念して、ロシアでもスルタノフに関する本が出版されました。
もちろんロシア語ではありますが、「Вспоминая Алексея Султанова(アレクセイ・スルタノフの思い出)」という本で、写真付きの120ページの本になります。音楽評論家たちの声や、知人やファンからの声、力強い闘病生活などについてが記載されています。著者はMikhail Muzalevskyさんと、E. V. Muzalevskayaさんです。

こちらから購入出来ます。
http://www.hamlet.ru/?view=item&id=31180

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2019年05月12日

「スルタノフ版」入りのCD発売のお知らせ

以前、「スルタノフ編を弾くピアニスト」というタイトルで、スルタノフに影響されて演奏する現代ピアニストの紹介をしました。

当会で主催する「Tribute to Sultanov」コンサートシリーズにも出演する、スルタノフ研究を専門とするピアニストの今泉響平さんですが、最近オフィシャルページの作成にあわせて、CDもインターネットで購入できるようになっています。

Discography - 今泉響平OFFICALSITE

特にスルタノフファンにとっては、
- ラフマニノフ=ホロヴィッツ(スルタノフ版):ピアノソナタ 第2番 変ロ短調 Op.36
- リスト=ブゾーニ=ホロヴィッツ(スルタノフ版):メフィストワルツ第1番 「村の居酒屋での踊り」S.514

の2曲が興味深いです。例えばメフィストワルツの例のところは、3度で演奏されているか、など、是非お手にとって確認してみて下さい。

これまで、何名かのピアニストによって、「スルタノフ編」とよばれる作品が演奏されてはきましたが、このように録音という形でリリースされるのは、本人以外でも世界で最初ではないかと思います。

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2019年01月27日

ロシアピアニズムに関する本が出版されました

スルタノフと直接関係があるわけではありませんが、ロシアピアニズムに関連する本が発売されたため、ご紹介させて頂きます。本の中では、スルタノフファンとしては知っておくべき多くのことが書かれており、一読の価値があります。



著者の大野眞嗣先生は、これまでもご自身のブログで時々スルタノフのことをご紹介下さっています。例えば、最近ではスルタノフの発達した手についてを言及されています。

789.手を見ればわかる
792.焼き鳥かスルメか

また、スルタノフのご家族が来日されたときにも親睦を深めていらっしゃいます。

195.アレクセイ・スルタノフ夫人を迎えて
377.S.スルタノフ氏を迎えて

スルタノフを好きな皆さんは、その演奏であったり、生き様であったり、容姿であったり、いろいろなところに惹かれていると思います。例えば、超絶的なテクニックであったり、甘い歌いまわしであったり、大胆な解釈であったり、などファンの数だけ楽しむポイントがあるでしょう。
ロシアピアニズムという言葉は、スルタノフファンはもちろんのこと、ロシアのピアノ教育を受けたピアニストたちの素晴らしい演奏を思えば大変魅力的ですが、案外実体はわかりにくいものです。この本を読むことで、その詳細を知ることで、スルタノフを始めとする個々のピアニストのさらに深い真の魅力がわかるようになると思います。

スルタノフファンとして、ロシアピアニズムのエッセンスを学ぶことで、より深い理解を得られますが、それとは別に、この本ではスルタノフと関連深いピアニストたちの話題もあり、その点でも興味深いです。
例えば、ネイガウスは、スルタノフの師匠、レフ・ナウモフの師匠でありますが、ネイガウスに関連する話があり、また、そのナウモフ門下である、アンナ・マリコヴァ氏の話も含まれています。アンナ・マリコヴァはスルタノフと同じ、タマーラ・ポポヴィチ先生にタシケント時代に習っており、スルタノフにナウモフ先生を紹介した先輩でもあります。
さらに、マキシム・モギレフスキー氏の話も出ていますが、モギレフスキーも同じくナウモフ門下であり、スルタノフとは直接の交流があって仲良くしていました。
もちろん、スルタノフが敬愛し、最も影響を受けたホロヴィッツについても考察が書かれております。

これらを理解することで、スルタノフの音源を鑑賞することが、ますます楽しくなるはずです。専門的なことはわからない、という方もいらっしゃると思いますが、この本ではロシアピアニズムのエッセンスが素人にもわかりやすくまとめられているため、ご興味があれば是非ご一読下さい。
posted by Murakami at 20:22| Comment(0) | お知らせ

2019年01月02日

2019年、今年もどうぞよろしくお願いいたします

スルタノフブログを応援して下さっている皆様へ。
毎週このブログをお読み頂きまして、どうもありがとうございます。昨年より始めたこのブログですが、多くの方の応援によって1年間継続することが出来ました。

スルタノフは1969年生まれですので、2019年は生誕50周年となる記念すべき年でもあります。
私たちスルタノフ支援会も、それを盛り上げるために、このブログを書くことの他にも、スルタノフを深く知ってもらうための企画を実現していこうと思っています。

【コンサート企画(その1)】
今年の3月31日(日)には、以下のコンサートを開催する予定でいます。
Tribute to Sultanov Vol.5 〜今泉響平 CD発売記念リサイタル〜
スルタノフが得意としたホロヴィッツ編のレパートリを中心に、記念イヤーを盛り上げる熱いコンサートを目指します。チケットは現在予約開始しておりますので、お気楽にご連絡下さい。

【コンサート企画(その2)】
8月31日(土)には、都内でスルタノフ生誕50周年を記念するコンサート・イベントを開催したいと検討中です。スルタノフに関連するピアニストによる、ガラコンサートにしたいと考えています。
詳細はいずれこのブログでもご紹介したいと思いますが、もしご興味がある方は手帳に日程を記載しておいて頂けるとありがたいです。

【ファンの交流会】
以前はやっていたのですが、コンサートとは別に、ファンが交流できる場をまた作ろうか、とも考えています。もし希望される方が多ければ前向きに検討してみようと思いますので、お声をかけて下さい。
実施する場合は、8月中にやりたいと考えています。

【スルタノフに関する質問募集】
スルタノフについて、こんなことを知りたい、というのがあれば、ゴシップ的な話から、専門的な話まで何でもお問い合わせ下さい。もちろん私たちが回答出来ないことはたくさんありますが、ご家族などに確認することは出来ます。
どういう幼少期を過ごして、どのような練習をするとああいうピアニストが出来るのか、など、少しずつ解明していきたいと思います。


スルタノフが最後に来日したのは1999年ですので、今年は生演奏を最後に聞いてから20年がたつことになります。昨年もいろいろな方とお話をさせて頂きましたが、スルタノフを知っている、覚えているという方も多いですし、中には、1995年のショパンコンクールを現地で聞いたという方とまでお会いすることが出来ました。予選で弾いたワルツ1番を今でもよく覚えています、と幸せそうにおっしゃってくれて、こちらも嬉しい思いでした。

メモリアルイヤーとなる今年も、引き続きまして応援をどうぞよろしくお願いいたします。
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posted by Murakami at 16:08| Comment(3) | お知らせ