2018年04月14日

スルタノフが弾く半音階スケール

スルタノフが弾くと、両手オクターブの半音階スケールはリストの半音階で弾いたり片手の半音階スケールは3度で弾いたり、という件をここまでご紹介してきましたが、では、普通に半音階スケールを演奏しているケースはあるのかと考えたくなります。
スルタノフのレパートリを見て考えた時に、スケルツォ2番や4番など、短いものは思いつきますが、1オクターブかそれ以上続くようなものをあったかなと考えると、なかなか思いつきません(幻想即興曲の長い下降は3度で弾いていることですし)。

そこで、レパートリとしては少し珍しいものですが、その中でばっちり弾いているものを1つ見つけたのでご紹介したいと思います。

モーツアルトの協奏曲第20番。第1楽章の後半(8:45頃から)と、カデンツァ(ベートーヴェン)の最後に半音階のスケールがありました。その部分は後半になるのですが、是非最初から聴くことをお勧めします。大変工夫満載で、恐れを知らぬ演奏です。少し攻めすぎに聞こえもしますが、「あっ、こんなことしている」と、工夫を楽しみながら、そして幸せを感じながら聴いて頂きたいです。(執筆現在、これほど極端な演奏でありながら Like が63件、そして dislike が0件というのは驚きです)


スルタノフはモーツアルトの協奏曲は20番を子供の頃からよく弾いており、10歳の時にウズベキスタン国立交響楽団との録音も残っています。日本公演では弾いた記録はないですが、海外ではアメリカ、ポーランド、ウズベキスタンでなど弾いていたようです。大人になってからの録音は、上記に加え、1999年4月9日、ポーランドのカトヴィッツェでの演奏(ポーランド国立放送交響楽団。指揮:Gaetano Delogu)があります(ポーランドのラジオで放送)。こちらもいつか再公開される日が来ればよいですね。

他にもスルタノフが長い半音階スケールをそのまま弾いている例はあるかもしれませんが、ぱっと思いつかないこともあり本日は、モーツアルトの20番の貴重な録音を紹介させて頂きました。
posted by Murakami at 12:44| Comment(0) | 演奏
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