タイトル通りではありますが、当会でも活躍中のピアニスト、今泉響平さんが、東京でレッスンを開始することになったようです。もともと福岡を拠点とされていますが、このたび東京でもレッスンをされることになりました。今泉さんは世界的には、特にロシア方面では広く名が知られていましたが、2021年のPTNA特級での入賞により、日本でもファンが急増したと思います。
今回のレッスンの件について、詳細は、以下本人のホームページにあります。
https://kyohei-imaizumi.com/lesson/
今泉響平さんといえば、過去に当会主催のコンサートに何度も出演し、またこちらのブログでも紹介しました。例えばこちらのエントリーです。
「ヴラディミール・ホロヴィッツ編曲集」というタイトルで発売中のCDでは、ラフマニノフのソナタ2番、リストのメフィストワルツの2曲が、スルタノフ版を採用して録音されています。おそらく、スルタノフ版を使って録音されたCDは、本人以外は世界初だと思います。
スルタノフファンのピアノ愛好家の皆さんにとっては、技術的なこともそうですし、スルタノフの音楽的なアイディアや工夫、表現をどのように参考にしながら自分の音楽を作っていくか、というのが大事かと思いますが、きっと参考になると思います。
モスクワ音楽院では、オフチニコフ先生に師事されていますが、ナウモフ先生からの伝統を継承するラインで、レッスンは、スルタノフも受けていたモスクワ音楽院の29番教室で受講されていました。そんな貴重な話も聞けるかもしれません。
以下に、代表的な YouTube の動画を紹介しますが、今泉さんのスルタノフ愛が感じられますね。
モスクワ音楽院のラフマニノフホールでの演奏より、リストのハンガリー狂詩曲第2番。
こちらもロシアでの公演から。ショパンの幻想即興曲。
2023-24年のコンサートでも、いかにもスルタノフの演奏に影響を受けた、リストのメフィストワルツやショパンのバラード1番、ベートーヴェンの熱情などを弾かれていました。
ご興味があれば、是非お問合せなどしてみて下さい。
2024年01月28日
スルタノフ・アーティストの今泉響平氏が東京でレッスンを開始します
posted by Murakami at 21:30| Comment(0)
| お知らせ
2024年01月20日
パーヴェル・ネルセシアン先生のコメント
以前もこのブログで、ナッシュビルショパン国際ピアノコンクールについて紹介したことがありました。
この公式ホームページを見てみると、2023年のコンクールにおける情報が置いてありますが、その中で "Booklet" というコーナーがあり、PDFとなった公式ブックレットがページに埋め込まれています。
この中ではコンクールに関する各種情報が入っているのですが、P10 に「ALEXEI SULTANOV AND THE DISCOVERY PRIZE」の記載があり、以下のメンバーからスルタノフに対するコメントが入っています。
- Richard Rodzinski (クライバーン財団代表)
- Pavel Nersessian (ピアニスト)
- Dace Sultanov (チェリスト、スルタノフ妻)
- Brett Manning (ヴォーカルコーチ)
- Zbigniew Raubo (ピアニスト、当コンクール審査員)
中でも注目すべきは、同じモスクワ音楽院卒であるネルセシアン先生のコメントです。ネルセシアン先生は1964年生まれなので、スルタノフとは5歳差ですね。
コメントを引用します。
簡単に訳すと「スルタノフはロマンティックな英雄で、ステージでは予測不可能であり、とてもエネルギッシュでした。私は昔は彼の魅了するエネルギーに強い感銘を受けていたのですが、今録音を聞いてみると、いかに音楽の組み立て方が賢く、そして対話的であるかということに気が付かされます。私たちは本当に惜しい才能を失いました。」というかんじでしょうか。
ネルセシアンはドレンスキー門下ですので、マツーエフと同じになります。。
これまで、ドレンスキーやマツーエフがスルタノフについてコメントを残していることがありましたが、こうして同じ時代を過ごしたロシアのピアニストたちのコメントが聞けるのは貴重ですね。
ドレンスキーのコメントを紹介したブログはこちら。
マツーエフのコメントを紹介したブログはこちら。
ネルセシアン先生の、コンクール審査員としてのインタビュービデオはこちら。(スルタノフについてのコメントは特にないですが、ショパンの演奏についてアドバイスを語っています。)
コンクールの案内動画。スルタノフ賞についても語られています。
授賞式の最後で流れる、ショパンコンクールでのワルツ1番。そして、それを真剣に見て拍手するネルセシアンを確認出来ます。授賞式でのアナウンスの1つ1つが、とても敬意に満ちていて感動的です。
この公式ホームページを見てみると、2023年のコンクールにおける情報が置いてありますが、その中で "Booklet" というコーナーがあり、PDFとなった公式ブックレットがページに埋め込まれています。
この中ではコンクールに関する各種情報が入っているのですが、P10 に「ALEXEI SULTANOV AND THE DISCOVERY PRIZE」の記載があり、以下のメンバーからスルタノフに対するコメントが入っています。
- Richard Rodzinski (クライバーン財団代表)
- Pavel Nersessian (ピアニスト)
- Dace Sultanov (チェリスト、スルタノフ妻)
- Brett Manning (ヴォーカルコーチ)
- Zbigniew Raubo (ピアニスト、当コンクール審査員)
中でも注目すべきは、同じモスクワ音楽院卒であるネルセシアン先生のコメントです。ネルセシアン先生は1964年生まれなので、スルタノフとは5歳差ですね。
コメントを引用します。
Sultanov was a romantic hero, unpredictable on stage, courageous, highly energetic. I remember my huge impression about his mesmerizing energy years ago, but when I listen to his recordings now I notice how clever he is in music construction and how communicative he is. We miss it and miss him.”
簡単に訳すと「スルタノフはロマンティックな英雄で、ステージでは予測不可能であり、とてもエネルギッシュでした。私は昔は彼の魅了するエネルギーに強い感銘を受けていたのですが、今録音を聞いてみると、いかに音楽の組み立て方が賢く、そして対話的であるかということに気が付かされます。私たちは本当に惜しい才能を失いました。」というかんじでしょうか。
ネルセシアンはドレンスキー門下ですので、マツーエフと同じになります。。
これまで、ドレンスキーやマツーエフがスルタノフについてコメントを残していることがありましたが、こうして同じ時代を過ごしたロシアのピアニストたちのコメントが聞けるのは貴重ですね。
ドレンスキーのコメントを紹介したブログはこちら。
マツーエフのコメントを紹介したブログはこちら。
ネルセシアン先生の、コンクール審査員としてのインタビュービデオはこちら。(スルタノフについてのコメントは特にないですが、ショパンの演奏についてアドバイスを語っています。)
コンクールの案内動画。スルタノフ賞についても語られています。
授賞式の最後で流れる、ショパンコンクールでのワルツ1番。そして、それを真剣に見て拍手するネルセシアンを確認出来ます。授賞式でのアナウンスの1つ1つが、とても敬意に満ちていて感動的です。
posted by Murakami at 23:05| Comment(0)
| 一般
2024年01月08日
新年のご挨拶と、Jewel録音時のリハーサル映像
スルタノフファンの皆様、2024年、今年もどうぞお願いいたします。
今年は生誕55周年のメモリアルイヤーになりますし、1989年のクライバーンコンクールの優勝から数えると、35周年の記念すべき年でもあります。スルタノフの名前がより多くの方に知られ、そして音楽が届くよう、活動していきたいと思います。
さて、2023年の年末に「С Новым 2024 годом! Алексей Султанов」というタイトルで、ロシアのファンを代表するMarinaさんから、以下のようなYouTubeの投稿がありました。タイトルの意味は、「Happy New Year 2024, Alexei Sultanov」です。
最初はただの新年挨拶の動画にも見えますが、おそらく初めて公開される映像を含むのでファン必見です。
1997年にスルタノフがダラスで Jewel という尾崎豊の楽曲をレコーディングした時の、事前リハーサルシーンになります。記録によれば、1997年10月19日のことだと思います。
これまでは音源だけが存在していましたが、この映像から間違いなく本人が弾いていることが確認出来ます。このシーンは練習シーンのようで、実際にCDに収録された録音とは、微妙な表現も終わり方も異なりますので、音源をお持ちの方は聞き比べてみるのも面白いかと思います。その場のインスピレーションで自由に弾いているのでしょう。
コードの記載されたメロディー譜を使わずに弾いているので、この日本の楽曲をきちんと覚えてレコーディングに来ていることもよくわかりますね。
当ブログでは、過去にも、この I love you についてを話題にしたことがありました。残念ながら発売が幻に終わったDVDの話です。是非こちらもお読みください。
今年は生誕55周年のメモリアルイヤーになりますし、1989年のクライバーンコンクールの優勝から数えると、35周年の記念すべき年でもあります。スルタノフの名前がより多くの方に知られ、そして音楽が届くよう、活動していきたいと思います。
さて、2023年の年末に「С Новым 2024 годом! Алексей Султанов」というタイトルで、ロシアのファンを代表するMarinaさんから、以下のようなYouTubeの投稿がありました。タイトルの意味は、「Happy New Year 2024, Alexei Sultanov」です。
最初はただの新年挨拶の動画にも見えますが、おそらく初めて公開される映像を含むのでファン必見です。
1997年にスルタノフがダラスで Jewel という尾崎豊の楽曲をレコーディングした時の、事前リハーサルシーンになります。記録によれば、1997年10月19日のことだと思います。
これまでは音源だけが存在していましたが、この映像から間違いなく本人が弾いていることが確認出来ます。このシーンは練習シーンのようで、実際にCDに収録された録音とは、微妙な表現も終わり方も異なりますので、音源をお持ちの方は聞き比べてみるのも面白いかと思います。その場のインスピレーションで自由に弾いているのでしょう。
コードの記載されたメロディー譜を使わずに弾いているので、この日本の楽曲をきちんと覚えてレコーディングに来ていることもよくわかりますね。
当ブログでは、過去にも、この I love you についてを話題にしたことがありました。残念ながら発売が幻に終わったDVDの話です。是非こちらもお読みください。
posted by Murakami at 17:13| Comment(0)
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