2019年10月19日

The Cliburn: 50 years of Gold

この動画自体は、もう随分前に公開されたものですが、その貴重な価値に今頃気が付いたので、改めて皆さんと共有したいと思います。
ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールの50周年を記念して、以下の動画が公開されました。この中では歴代の優勝者たちの懐かしい動画やインタビュー、また、コンクールの各シーンなどがつまっています。


この中でスルタノフのシーンは、22:15-23:10になります。優勝者の現在にインタビューしたものなので、スルタノフの代わりにスタニスラフ・ユデニッチが語っています。ユデニッチ先生は日本にもよく来日するので、名前が知られており、ウズベキスタンのタシケント出身ですが、この動画で語られている通り、同じ学校(ウスペンスキー音楽学校)の出身であり、そしてスルタノフが故郷の先輩として、どれだけ尊敬されているかについてを語っています。

この動画で最も貴重なシーンは、23:00 から数秒入った、モーツァルト K.330 2楽章の最初をリハーサルするシーンです。指を伸ばして寝かし、最初の C の音を 3-2-3-2 の指使いで弾くシーンが映像で鮮明に残っているのが、大変貴重です。
クライバーンコンクールの映像は、"Here to make music" というドキュメンタリーの中で多く使われており、その中のシーンだけがこれまで公開されていたものですが、このシーンはおそらく未公開ではないかと思います。クライバーン財団には、まだ未公開の映像がある可能性もあり、是非公開して欲しいものです。(特にドヴォルザークのピアノ5重奏)


クライバーンコンクールはフォートワースで開催されるので、スルタノフとの関係も深く、この動画は上記1分のシーンだけでなく、全体を見る価値があると思いますので、是非時間を取って見てみるとよいと思います。
例えば、私はユデニッチ先生が、1997年のコンクールを左手のやけどでセミファイナル棄権したという話をこの動画で初めて知りました。日本でも2001年の優勝のことばかり取り上げられるかと思いますが、こういうのが知れるのはドキュメンタリーの面白いところです。
posted by Murakami at 17:28| Comment(0) | 歴史

2019年10月13日

スルタノフ編 "I love you"

少し詳しいスルタノフファンであれば、スルタノフが尾崎豊の楽曲を演奏して"Jewel"というCDにしていることをご存知かと思います。この中には、名曲 "I love you" など、合計13曲が収録されていて、YouTubeでも一部は聴けますし、日本のみならず海外のスルタノフファンからも注目されていました。

この中で、その代表作 "I love you" が、先日行われたスルタノフ生誕50周年記念コンサートで山口雅敏さんが採譜して初演されました。その時の映像がありますので、皆さんと共有したいと思います。


楽譜があれば弾かれるものでして、この動画の公開からまもなくして、以下のような動画もPTNAのチャンネルで公開されています。


答え合わせのようですが、スルタノフ本人による演奏は、こちらになります。当初は楽譜もないものでしたが、見事な再現だと思います。


このCDですが、昔は入手が難しくオークションなどで手に入れていました。私も2回ほど購入して、1枚はポーランドのスルタノフ研究家のMarta Polanskaさんにお送りしました。今では、Amazonなどでも中古品を大変お安く買えるようです。


この話には続きがあります。2004-2005年頃、私が運営していた当時のスルタノフの応援ページにNY在住のある方から以下のような書き込みがありました。(一部固有名詞マスキングしました)

先程のメールにて案内すれば良かったのですが、皆様に宣伝というか御報告が有ります。
1997年にテイチクから発売された『アレクセイ・スルタノフ/尾崎豊楽曲集「Jewel」』
を、リマスタリングCD+1997年ダラスでの録音風景の映像DVDを本年12月頃に発売させて
戴くことになりました。今、NYにてリマスタリングとDVDマスターを制作中です。
日本でのレコード会社はほぼ決定しておりますが、発売日に多少の変更が有ると思いますので、
最終決定後皆様に報告させていただきます。
価格は、CD+DVDの2枚組で3,800円を予定しています。DVDの映像は2〜30分位ですが、「Jewel」のリハーサルで、初めての楽曲に挑戦するスルタノフ氏のリアルな姿が印象的です。
また、スルタノフ氏の奥様から写真の提供もさせて戴き、DVDには映像の他に写真館のようなトラックも用意致しました。
さて、当サイトの管理者の方とはお話をさせて戴いてはおりませんが、このサイト経由での購入希望の方には、割引や先行発売等の特典を考えております。
当サイトの管理者の方とは面識も無く、断わりも無しに、宣伝まがいのことをしでかし、失礼を致しております。ファンの皆様へ一刻も早くお伝えしたく、このような書き込みをしたことをお許し
下さい。
株式会社XXXXXXXXX
(弊社のサイトは現在制作中です。スルタノフ氏のCD+DVD発売時に、オープンする予定です。)
プロデューサー XXXXXXXX


この書き込みをきっかけとして、私も、ライナーノーツを書かせて頂きまして、商品になる予定のDVDも視聴させて頂きました。手元にそのDVDがありますが、そこには、スタジオでコード譜のような楽譜を見ながら、編曲を楽しみながらリハーサルをするシーンや、本番テイクのシーンなどが映っています。残念ながら、おそらくその後何かの事情で発売はされなかったのだと思います。
このDVDを頂くにあたり、守秘義務契約自体は結局結ばなかったのですが、それ相応のお約束をしたので、親しい人にも見せず私の手元でお蔵入りになっています。
Jewelは音源だけだったので、本当にスルタノフが弾いているのか、という疑問もあるかと思いますが、間違いなく本人が演奏したものだと断言できるものです。

ジャケットまで作られていて、このようなものになりそうでした。一応ノイズをかけてあります。
DallasInSummar.jpg

以下はほんの一部ですが、私も、このような感じで結構長めのテキストを書いていました。いつかどこかで使えればと思います。
DiS-notes.jpg
posted by Murakami at 11:03| Comment(0) | 演奏

2019年10月06日

Sfogato国際音楽祭のご報告

先日、ポーランドのクラクフで開催されるSfogato国際音楽祭についてご紹介しました
こちらの音楽祭が、無事に終了しましたので、ご報告致します。

Scan10002.JPG

今年は以下が音楽祭のテーマでした。
- ショパン没後170周年
- スタニスワフ・モニューシュコ生誕200周年
- クララ・シューマン生誕200周年
- グラジナ・バツェヴィチ生誕110周年、没後50周年
- アレクセイ・スルタノフ生誕50周年
そして、日本・ポーランド国交樹立100周年の記念にもなっています。

今年は、上記を記念するにあたり、以下のようなプログラムになりました。
Scan10003.JPG

ポーランドを代表するスルタノフファンで、音楽祭の主催者でもある Marta Polanskaさん、Martaさんの弟で、ポーランドでもトップレベルのヴァイオリニストのMarekさん、また、スルタノフの弟の Sergei Sultanov などの面々が参加しました。

会場となった「Villa Decius」はショパンの弟子に関連するオーナーが所有しており、大変綺麗な建物です。
IMG_6527.JPG

スルタノフを記念して、弟のSergei氏が演奏しましたが、ポーランドのファン・日本のファン・そしてスルタノフの弟の3人で、ラフマニノフの6手連弾、ロマンスを演奏し、スルタノフの生誕50周年を記念するとともに、日本・ポーランド国交樹立100周年をお祝いしてきました。
たった数分の曲ですが、国籍もバラバラで初めて合わせる3人でしたので、前日2時間くらい集中的に練習し、本番はそこそこの出来になりました。

71211012_2580501758675704_931221529079840768_o.jpg

会場には、鳴海和子様が描かれたスルタノフとショパンの絵も飾られ、お祝いに相応しい雰囲気になりました。
046.JPG

来年は、スルタノフ没後15周年の記念イヤーでもあり、またスルタノフを記念する何かが出来そうな気がします。こちらも、また来年ご報告出来ると嬉しいです!
posted by Murakami at 23:22| Comment(5) | コンサート