2019年04月28日

ショパン:バラード第4番

スルタノフの得意レパートリの1つにショパンのバラード第4番があります。
幸いにして、この曲の録音はわりと残されているのですが、少し整理してみます。

まず、最初に弾いた時期ですが、これはあまりはっきりしていません。子供の頃はバラード1番は弾いていたようですが、4番については記録がありません。
私の手元にある記録では、「1990年1月10年 ミュンヘンのHercules Hallで演奏したかもしれない、とありますが、例えば1990年5月3日のカーネギーホールなどを含め、このクライバーンコンクール優勝記念コンサートシリーズでは、弾かれたという記録は基本的に一切ありません。録音も残っていません。

その次は、1991年8月にTELDECのCDに録音したものになります。
このCDで聴ける演奏は、後ろで紹介する3つのライブ録音に比べると、別人のような演奏です。(この曲目に限らず、このCDの演奏はライブの演奏とはだいぶ異なります)


一般的に私たちが聞いているのは、1995年のショパンコンクールのライブ録音、1996年の東京公演のライブ録音(1996/3/28)、1999年のワルシャワ公演のライブ録音(1996/10/6) の3種類でしょう。
ショパンコンクールの1次予選での演奏は、コンクール補正が多少かかっていますが、同じく1次予選で弾いたエチュードとあわせて、この年のコンクールの優勝者を確信させるに十分な、コンクール史に残る名演だと思います。


時間軸的には、その後の1999年3月に日本公演で弾いた演奏が次になります。
ショパンコンクールの演奏に似てはいますが、演奏会用の細かい工夫が入っています。

(動画は残念ながら途中で切れていますが、同じ録音を「伝説の日本ライブ」のCDでも堪能できます)


最後は、その年の秋のワルシャワ公演のビデオです。基本的に上記の演奏と近い表現ですが、はっきりした違いも見えるので(例:1:58あたりの内声など)、そういう違いなども楽しめるとよいと思います。
posted by Murakami at 20:38| Comment(3) | 演奏

2019年04月21日

1996年ワルシャワコンサートの録画

スルタノフの録音・録画の中でも、日本公演のものや、コンクールの演奏はよく知られているのですが、他国でのコンサートの録音・録画で、その国のテレビ局・ラジオ局で放映されたものも、多少あります。これらは大変貴重なものです。

1996年のワルシャワ公演は、YouTubeで確認することが出来るのですが、大変貴重なものです。
以下はバラード4番の演奏になります。


この Nissor氏は、このリサイタルの全4編を公開してくれています。
- ショパン:バラード4番
- ショパン:スケルツォ3番
- ショパン:ワルツ1番
- ショパン:幻想即興曲
ご興味がある方は、是非聞いてみて下さい。

さて、ところで、この Nissor氏こと、Ulugbek Palvanov氏は、以前も紹介させて頂いた通り、スルタノフとも大変関係が深いピアニストです。彼は、タシケント出身であり、Tamara Popovich先生に師事し、さらには Lev Naumov 先生にも師事しています。彼の YouTubeライブラリからは、自身の演奏も公開されていますが、大変魅力的な演奏で、きっとスルタノフファンならば気に入るのではないかと思います。是非一度聞いてみて下さい。

ちなみに、Popovich先生の門下生に興味がある場合は、こちらの記事が必読です!私も何度でも読みたいです!
Music Culture of the 20th Century Uzbekistan
posted by Murakami at 00:16| Comment(1) | コンサート

2019年04月14日

スルタノフとボルシチ

以前、スルタノフとプロフに関する歴史のご紹介をしました。こちらにも記載した通り、スルタノフはご家族のプロフを食べて逞しく成長し、また自分でもプロフを時々料理していました。
スルタノフとプロフ

さて、プロフは、ウズベキスタンの代表的な料理ですが、やはり旧ソ連の出身として、またモスクワに長年在住しておりましたので、代表的なロシア料理である「ボルシチ」はどうだったか、というのも気になります。

これに関しても実は資料が多少あり、スルタノフは家庭でボルシチを料理していたようです。
以下は、1997年の秋頃、テキサスのご自宅のキッチンで料理しているシーンです。

borscht1.jpg

アメリカでの料理は、スープを作るのにもミネラルウォーターを使っていたようです。
そして、そのボルシチのお鍋はこちら。
borscht2.jpg

アメリカに移り住んでも、食文化は大事にされていたようですね。お味のほうも気になります。
posted by Murakami at 19:39| Comment(0) | ご家族

2019年04月06日

Tribute to Sultanov Vol.5 無事終了いたしました

当ブログでも何度かお知らせしていた、3/31 開催の Tribute to Sultanov Vol.5 は、多くの方々の暖かいご支援のもと、無事に終了致しました。

当日は、出演ピアニストのお知り合いはもちろんのこと、数多くのスルタノフファン、ホロヴィッツファンにもご来場頂き、会場一体となってホロヴィッツ編曲/ホロヴィッツ版/スルタノフ版の響きを楽しみました。

当日のアンコールは以下の2曲です。
- ショパン:英雄ポロネーズ
- スーザ=ホロヴィッツ:星条旗よ永遠なれ
特にホロヴィッツファンのお客様には、星条旗もお楽しみ頂けたようです。

当日のプログラムには、スルタノフとホロヴィッツに関連するエピソードもご紹介させて頂きまして、ホロヴィッツファンやスルタノフファンのお客様には、興味深かったようです。会場では、1986年のホロヴィッツモスクワ公演に関して話す声も聞こえました。
また、間のトークでは、ピアニストの今泉氏が、モスクワ音楽院で、どのような教育を受けてきたのかについてお話を頂き、ロシアピアニズムにご興味ある方には、モスクワ留学で学べる一部が聞けたのではないかと思います。あわせて、ホロヴィッツ編曲や、ホロヴィッツ版、スルタノフ版という内容の違いなどについても、言及してもらいました。

ロビーでは、ホロヴィッツ編曲・スルタノフ版を録音した今泉氏の新CD「ヴィラディミール・ホロヴィッツ編曲集」や、「スルタノフ 伝説の日本ライブ」のCDの販売やサイン会で盛り上がりました。
スルタノフに関連する各種資料(過去の公演パンフレットやチラシ、コンクールの参加ページなど)の展示はもちろんのこと、1986年のホロヴィッツ日本公演のプログラムまでも展示され、多くのお客様にご興味を持って見て頂くことが出来ました。

ご来場いただいたお客様、応援して下さった皆様、また運営協力の皆様に深く感謝いたします。
2019年は、スルタノフ生誕50周年でもありますので、より多くの音楽ファンの皆様にスルタノフの音楽が届きますよう、私たちもスルタノフご家族や世界中のファンコミュニティと連絡しながら活動していきたいと思います。

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posted by Murakami at 15:43| Comment(0) | コンサート