2018年10月13日

Sultanov Encoresシリーズ、スクリャービンエチュード(op.8-12)

YouTubeには、スルタノフの演奏がたくさん投稿されていますが、中には大変貴重なレパートリなども見つけることが出来ます。特に、アンコールレパートリには、日本公演でも定番のものから、演奏した事実を知らなかったものまで、様々が存在しており、大変貴重といえます。
スルタノフのご家族が "Sultanov Encores"シリーズとして、いくつかを公開して下さっていますが、そのタイトルがついていなくても貴重な録音がいろいろとありますので、そういうものをご紹介していきたいと思います。

今回は、スクリャービンのエチュード op.8-12 です。スルタノフは日本公演でも1999年はほぼ毎回このエチュードをアンコールに弾いていましたし、97年にも披露しています。1998年のチャイコフスキーコンクールでも弾きましたし、古くは14歳の時の録音も残っていますので、得意としてきたのだと思います。スルタノフが敬愛するホロヴィッツの得意レパートリということもあるでしょう。演奏解釈も、時代によっていろいろと変わっているのも興味深いです。

以下の音源は、1997年の大阪公演からのライブ録音です。大変素晴らしい演奏です。よく言われることですが、中間部の内声の出し方は、スルタノフ特有で大変魅力的です。強烈なフォルテと美しい弱音のコントラストがまた素晴らしいです。



演奏の最後には、待ちきれずにブラボーを叫んだ観客の声も入っています。
実はこの日の大阪公演(1997年3月30日ザ・シンフォニーホール)は、本当に特別な熱気に包まれており、アンコールの盛り上がりは異常でした。記憶が正しければ、3曲のアンコールを演奏し、会場に明かりがついて公演は終了になったはずですが、永遠に終わらない拍手と帰らない聴衆に対して、仕方ないなーとばかりに再度照明を落として2曲を追加で弾いたはずです。私も会場にいましたが、こんなことってあるのだな、と興奮しました。この録音も、その伝説の公演の一部と思うととても貴重であり、それをこうして聴くことが出来るのは大変嬉しいことです。
当ブログをお読み頂いている読者様の中にも、この日の公演に行かれた方はいらっしゃいますでしょうか。
posted by Murakami at 08:33| Comment(0) | 演奏