2018年07月30日

アレクセイ・スルタノフ記念コンサートのご紹介

2018年8月3日(金)に、東京文化会館小ホールで「アレクセイ・スルタノフ記念コンサート」が開催されます。こちらのコンサートの企画は、「スルタノフ」と名前はついておりますが、私およびその組織とは関係がありません。ただ、演奏者への応援を含めて、当ブログでもご紹介させて頂きます。

東京文化会館 | Tokyo Bunka Kaikan アレクセイ・スルタノフ記念コンサート

まず最初に、上記東京文化会館の公演情報のリンク先は、何故か私が管理する「http://www.alexeisultanov.jp/index.html」になっておりますが、このコンサートに関しては無関係ですのでご理解頂きたいと思います。

さて、こちら 8月3日のコンサート、私は外部のものですので、コンサートのアピールポイントなどはわかりませんが、もしスルタノフファン(アレクセイ)の方がいらっしゃるとしたら、ここらへんが楽しむポイントになると個人的には思います。
1. 演奏する、セルゲイ・スルタノフ氏は、アレクセイ氏の実の弟であり、スルタノフ家の血を引いている。
2. セルゲイ氏は、演奏スタイルは兄とはだいぶ異なりますが、容姿と弾く姿はかなりビジュアル的に近いものがあり、アレクセイの演奏姿を見たことがある人には、それだけでも感激出来るかもしれない。既に来日して、一生懸命練習しているようです。なお演奏シーンは、以下のYouTubeビデオでも確認することが出来ます。

3. 今回出演される、伊賀&山口デュオは、昔よりスルタノフに敬意を示してくれており、演奏への影響はもちろんのこと、「アレクセイ・スルタノフ記念コンサート」という名前の意味を理解して、選曲から演奏までして下さるはずです。

ご興味がある方は、是非応援してあげて下さい。
posted by Murakami at 00:38| Comment(0) | コンサート

2018年07月28日

モスクワに飾られるスルタノフの写真

スルタノフが学生時代を過ごしたモスクワでは、今も偉大なる芸術家の1人として記録されています。最近、モスクワを訪問した音楽家の方々から、いくつか報告があったのを拝見したので、今日はそれを紹介させて頂きます。

1つ目の写真は、スルタノフの母校でもある、モスクワ音楽院付属中央音楽学校(ЦМШ)です。スルタノフは1986年にここに入学しており、ここからチャイコフスキーコンクールに出場したり、また、後の妻となる Dace氏と出会ったりしています(出会いの話はこちら)。

最近こちらの学校を訪れた日本人ピアニストがこのような写真を送って下さいました。
この写真は、ЦМШの寮になっている建物の、2階のホール前に飾られているそうです。
偉大な卒業生の1人としてこうして飾られているのは嬉しいことですね。

centralschoolofmusic.jpg

次は、これまでもスルタノフに関する雑誌記事などを書いて下さったことでも有名な、下田幸二先生のツイートです。



スルタノフは2000年にグネーシン音楽大学のホールでコンサートをしており、その時のリストのソナタや、ホロヴィッツのカルメン変奏曲は、貴重な記録として YouTube で見ることが出来ます。この写真も、その時にとったものかもしれません。

こちらが、その時の演奏の動画の1つです。お楽しみ下さい。



もし、モスクワに留学されている音大生や、現地情報に詳しい方で、街中でスルタノフを見かけることなどがあったら、教えて頂けるとありがたいです。
posted by Murakami at 14:14| Comment(0) | 歴史

2018年07月21日

NHKで放送された録音・録画

スルタノフの録音はCDレコーディングなどの正式なものに加え、各国のリサイタルのライブ録音なども貴重な資料として残っています。ご家族がプライベートで残しているものもありますし、ポーランドや韓国などのコンサート映像なども残っています。なかでも日本公演はNHKが残してくれており、世界的にも大変貴重な資料となっています。

もう20年ほど前のことになりますが、NHKはスルタノフのどの来日公演の録音を放送していたのか、というのは、こちらから検索・確認することが可能です。

番組表検索結果 | NHKクロニクル

10件が引っかかり、再放送もありますが、以下のように分類することが出来ると思います。

1. 1996年の録音 (東京芸術劇場)
- ベートーベン:熱情ソナタ
- ショパン:バラード第4番
など

2. 1996年の録画(1) (東京芸術劇場)
- ショパン:バラード第4番
- スクリャービン:ピアノソナタ第5番
- ラフマニノフ/ホロヴィッツ:ピアノソナタ第2番
など (下記とほぼ重複するでしょうが、スクリャービンの5番が貴重)

3. 1996年の録画(2) (東京芸術劇場)
- ショパン:バラード第4番
- ショパン:スケルツォ第3番
- ラフマニノフ/ホロヴィッツ:ピアノソナタ第2番
- ショパン:幻想即興曲
- ショパン:華麗なる大円舞曲

1996NHK.png

4. 1999年の録音 (東京芸術劇場)
- ショパン:マズルカ op.56-3
- リスト:ピアノソナタ
など

5. 1999年の録画(1) (東京芸術劇場)
- ショパン:マズルカ op.56-3
- インタビュー(ロシア語 / 日本語字幕)
- リスト:ピアノソナタ
- リスト/ホロヴィッツ:ハンガリー狂詩曲 第2番
- ショパン:革命のエチュード

1999NHK.png
s7.jpg

6. 1999年の録画(2) (東京芸術劇場)
- ショパン:ピアノソナタ第3番

これらの中には、よく知られているのもあるでしょうし、一方で私も放映に気がつかず持っていないものもあります。

また、上記に記載してはいませんが、1995年のショパンコンクールもニュース番組で多少小さく取り上げられたようです(ドキュメンタリーはこの年はなかったようです)

来年、再来年は実はスルタノフのメモリアルイヤーであり、2019年は生誕50周年、2020年は、没後15年となります。2020年は、ショパンコンクールイヤーでもあります。ここに向かって、過去の貴重な資料を、NHK様に再放送して頂きたい、というのが今の私の夢であります。もし実現に向けて、よいアイディアなどがありましたら、是非、知恵と力をお貸し下さい。
posted by Murakami at 15:14| Comment(0) | メディア

2018年07月14日

イタリア協奏曲

前回のブログでスルタノフが演奏したイタリア協奏曲の3楽章をご紹介しました。
今回は、1, 2楽章についてご紹介します。

スルタノフはクライバーンコンクールの予選で、イタリア協奏曲の1楽章を演奏しています。この演奏は、公式に発売されたCDやDVDには入っておらず幻だったのですが、実は録音は残っており、今は YouTube でその貴重な録音を聴くことが出来ます。
先日ご紹介したポゴレリッチフェスティバルでは全楽章弾いているのですが、1楽章の録音は不完全で残っているため、この1楽章のまともな録音はコンクールの録音だけ、といわれており、やはり大変貴重な録音になります。コンクールで弾いているとは思えない、元気いっぱいの若者的な表現になっています。


さて2楽章の録音ですが、私が知る限り、世の中にはポゴレリッチフェスティバルの録音と、あるコンサートでアンコールで弾いたときのことと、2つほど録音が残されてそうです。YouTube にはポゴレリッチフェスティバルの録音が残っているようでして、こちらを紹介させて頂きます。



以前あるピアニストの先生が、様々な録音をつめたものを順に聞いているうちに、あまりに色っぽいイタリア協奏曲の演奏が流れてつい手を止めて演奏者を確認したらスルタノフだった、という話を聞いたことがありますが、やはり独特の魅力にあふれた演奏だと思います。

お楽しみ下さい!
posted by Murakami at 07:34| Comment(0) | 演奏

2018年07月07日

スルタノフも間違える(バッハ:イタリア協奏曲第3楽章)

これは大変貴重な録音です。スルタノフが派手に間違えたのが記録されている、唯一の録音であると共に、バッハのイタリア協奏曲の3楽章の演奏の記録があるのはこの音源のみになるからです。

さて、その大変貴重な演奏はこちらになります。1989年のポゴレリッチフェスティバルでの演奏の録音と言われています。
何ともスルタノフらしい、幸せな始まり方ですが、途中で暗譜が数回怪しくなります。これで止まらず最後まで弾ききるのはさすがプロです。ともあれ、貴重な録音をお楽しみ下さい。


ところで、これはサイドエピソードですが、イタリアのピアニストで Sandro Russo という方がいます。日本でも、名前が知られた方です。
ある時、Sandro氏は突然のリクエストでこのイタリア協奏曲を本番で弾いたときに、悔いの残るミスをしたそうです。彼も実はスルタノフの演奏が好きで、よく聞いているそうですが、いろいろとスルタノフの音源をあさっているうちに、この音源に遭遇しました。Sandro氏曰く、このイタリア協奏曲を聴いていると、自分に弾き方が似ていると思ったそうですが、かつて自分が悔やまれるミスをしたところと同じところでスルタノフもミスしているのを聞いて、特別難しくもないにも関わらず何とも偶然だ、と思ったそうです。
スルタノフにインスパイアされたピアニストたちのこのようなエピソードもまた、興味深いと思います。
posted by Murakami at 11:01| Comment(0) | 演奏